興味はあるけど不安な人へ

   

 掲示板やメールの問い合わせで絶えないのが、「カポエイラをはじめてみたいけど体が硬い」「運動神経がない」「40歳を過ぎているんですけど」といった不安の声です。 しかし一度ヴァジアソンの練習に来てください。それらが取り越し苦労だったことに気付くと思いますよ。

 私たちの考えでは、足を高く蹴り上げたり、宙返りをしたり、逆立ちで5分間も静止したりできるのが、すごいカポエイラではありません。 メストリ・ブラジリアは、"Capoeira é um diálogo corporal, é um jogo de pergunta e resposta"と言いますが、 これは「カポエイラは体を使った対話なんだ、質問と応答のゲームなんだよ」という意味です。 技の駆け引きの面白さがカポエイラの魅力であるし、この点に気づいた人だけがその奥深さを実感することができます。

 動物の世界を思い浮かべてみてください。擬態であったり、おとりであったり、非力な種ほど頭を使って身を護っていますよね。カポエイラは見かけ以上に頭脳プレーです。 目にもとまらぬ速いキックや奇抜なアクロバットのみを目指すなら、おそらく他の格闘技やダンスチームを探したほうが実り多いと思います。

 競争(competição)よりも協調(cooperação)を。これも多くのメストリ達が言う言葉ですが、 "Na roda de capoeira você não joga contra ele, sim com ele(カポエイラは相手と対決してするものではなく、相手と調和しながらするゲームなのだ)"という表現があります。 英語に置き換えるとカポエイラは"against him"ではなく"with him"でするものなんだと言っています。あなたの相手は敵ではなくアミーゴ(友人)だということですね。

 もちろん練習していて上達の速度に個人差があるのは当然です。しかし92歳で亡くなったメストリ・パスチーニャは、"A capoeira tem início, mas seu fim é inconcebível ao mais sábio dos mestres" (カポエイラには始まりはあるが、その終わりはどんな経験豊かなメストリにとっても不可解なものだ)という言葉を残しています。 つまり始まりはあるけど、ゴールはないという意味ですね。92歳のメストリ中のメストリにしてこういう境地なのですから、まして駆け出しの私たちが仲間と比べて上達が早い遅いと一喜一憂するのは滑稽でさえあります。

 気楽に楽しくやろうよ!というのがヴァジアソンの提案です。